近年、夏や冬のコミケ(コミックマーケット)の開催情報がメディアでも取り上げられるなど、一般にも知られる存在になってきた同人誌即売会。
同人誌を買いに即売会に行ってみたいけれど、マナーやルールが分からなくて参加を迷ってはいませんか? 同人誌即売会はきちんとマナーやルールを理解していれば、素敵な作品に触れられるだけではなく、同じ作品を好きな人とも出会うことができる場所です。
ここでは、同人誌即売会についての基本知識から、初めて同人誌即売会に参加するときに知っておきたいマナーまで、丁寧に解説していきます。
そもそも同人誌即売会とは
意外と知っているようで知らない同人誌即売会(イベント)の基本について、改めて理解しておきましょう。
なにをするイベント?
同人誌即売会とは、サークル参加者が作成した同人誌などの作品を頒布するイベントです。作品は同人誌だけに限らず、自主制作のゲームや音楽ソフト、グッズなどさまざまなものがあります。
会場内はスペースが区切られており、サークル参加者は割り当てられたスペースに作品を並べ頒布します。購入する人は一般参加者と呼ばれ、当日はスペースを回り歩いて作品を購入します。人気のサークルには長い行列ができるため、長時間並んでやっと購入できることもあります。
どんな種類のイベントがあるの?
同人誌即売会には、開催内容によってさまざまな種類があります。
オールジャンルイベント
作品の内容に関係なく、あらゆるジャンルのサークルが参加するイベントです。代表的な大きなイベントには、夏コミや冬コミと呼ばれる「コミックマーケット」、スパコミと呼ばれる「SUPER COMIC CITY」などがあります。
参加するサークル数が多い場合、ジャンルを分けて数日に渡って開催されることがあります。
オンリーイベント
参加するサークルの内容を限定したイベントです。特定の作品やジャンル、登場人物、カップリングなどに限った作品を扱うサークルだけが参加をするので、同じ趣味趣向の人が集まることになります。
オールジャンルイベント内で開催される規模の小さなオンリーイベントを、プチオンリーと呼ぶこともあります。
オンラインイベント
2020年から始まった新型コロナウィルス感染症拡大の影響で始まったのが、インターネット上で開かれるオンラインイベントです。サークル参加者も一般参加者もインターネットに繋がるスマートフォンやパソコンがあれば、どこからでも参加することができます。
作品の購入方法は、ほとんどがネット通販になります。インターネット上の開催という特性上、作品の頒布だけではなく展示にも向いているため、展示だけで参加できるオンラインイベントも数多く開催されています。
いつ開催しているの?
開催日は同人誌即売会ごとに異なりますが、土曜日や日曜日、祝日の開催がほとんどです。毎週土曜日、日曜日は日本のどこかで同人誌即売会が開かれています。例外として、夏コミは例年8月中旬のお盆の時期に、冬コミは12月末の年末に開催されています。
イベントの開催スケジュールは、「赤ブーブー通信社」や「スタジオYOU」などのイベント運営会社のWEBサイトで見ることができます。
どこで開催されるの?
各地にある展示場やイベントホールで開かれることがほとんどです。大きな同人誌即売会は、東京の場合「東京ビッグサイト(東京国際展示場)」や「東京流通センター」、大阪の場合「インテックス大阪」などでよく開催されています。
参加サークル数の多い規模な大きな同人誌即売会は主要都市で開催されることがほとんどですが、日本各地で同人誌即売会が開催されています。新潟県新潟市で開催される「ガタケット」や、「仙台コミケ」、「広島コミケ」、「コミックライブin名古屋」などは、地方で開催される同人誌即売会の中でも定期的に開催されているイベントになっています。
同人誌即売会に参加する前に知っておきたいマナー
同人誌即売会に参加するために、知っておきたいマナーがあります。決して難しいものではありませんので、一度目を通しておきましょう。
参加者は「お客様」ではない
同人誌をはじめとした作品を購入するため勘違いをしてしまいがちですが、作品を買う側もあくまでもサークルと同じくイベントの参加者であり、客ではないということに注意が必要です。
同人誌即売会では、同人誌は「販売」ではなく「頒布」という言葉が広く使われています。頒布とは、有料無料問わず広く配るという意味です。一般参加者はあくまでもサークル参加者が頒布する作品を手に取り、お金を払って受け取るというのが同人誌即売会の主旨とされています。
そのため、頒布しているサークルに対して尊大な態度を取ったり、過度なサービスを要求するなどの行為はマナー違反になります。一般参加する際は、事前に両替した小銭やお札を用意したり、作品を持ち帰るためのバッグを用意するなど、サークルの負担にならないように工夫をしましょう。
イベントごとのルールを守る
同人誌即売会は、さまざまなイベント運営会社によって開催されています。同じ会場での開催であっても、運営会社が異なることもよくあります。そのため、イベントによってはコスプレの可否の違いや、入場方法の違いがあることも考えられます。
参加したいイベントがある場合は、事前にイベントのWEBサイトを確認してイベントごとの参加ルールに目を通しておきましょう。
会場に徹夜で並んではいけない
「どうしても欲しい同人誌がある」などの理由で会場に早く着きたいからといって、前日から徹夜をして会場に並んだり深夜に来場することは、防犯や、周辺地域への迷惑の観点から明確に禁止されています。
イベントを存分に楽しむためにも前日はきちんと睡眠を取り、必ず当日会場に向かうようにしましょう。
年齢制限は厳守
同人誌即売会で頒布されている同人誌には、「成人向け」や「R18(18歳未満閲覧禁止)」など、閲覧・頒布に年齢制限がある作品もあります。そのことから、同人誌即売会では、年齢制限が必要な作品を18歳未満に閲覧させない・頒布しないことを、サークル側に求められています。
もし18歳未満なのに年齢を偽って年齢制限のある作品を購入した場合、購入した一般参加者ではなく、サークル側にイベントから何らかのペナルティが発生する恐れもあります。必ず作品に付けられている年齢制限の範囲内で、作品を手に取るようにしましょう。
購入した同人誌の取り扱いに注意
同人誌即売会で購入した同人誌は買ってすぐに読みたいと思うかもしれませんが、会場の周辺や帰りの電車の中などの公衆の面前で読むのもマナー違反です。同人誌はあくまでも頒布した同好の士にのみ見せることを目的として作成されていることがほとんどのため、広く目につくような場所では読まないようにしましょう。
同様の理由により、不要になった本を廃品回収に出したり、転売することを禁止している同人誌も数多くあります。必ず同人誌に記載されている注意書きに目を通し、ルールの範囲内で楽しむようにしましょう。
まとめ
同人誌即売会は、決して参加のハードルが高いイベントではありません。ですが、何も知らずに客のつもりで参加をすると、他の参加者だけではなく、サークル参加している人たちや好きな作品にまで迷惑を掛けてしまう恐れがあります。
あくまでも自分もイベントの参加者の一人として、ルールやマナーを守って楽しい時間を過ごせるようにしましょう。


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